「宮崎から世界へ、海外展開って実際どうなの?経験者のリアルな話を通じて学ぶビジネス交流会」
本セミナーは、海外展開を目指す企業やスタートアップ、支援機関を対象に開催されました。主催は宮崎オープンシティ推進協議会、総務省九州総合通信局、ジェトロ宮崎、ジャイカ九州の4者共催で、宮崎大学と中小企業基盤整備機構が後援しています。
セミナーは、経験者によるパネルディスカッション、各種支援策の紹介、参加者間の交流会という構成で実施されました。


パネルディスカッションでは、株式会社ネオスと株式会社アシストユウが登壇。毎社は海外展開における具体的な経験や課題、そこから得られた成長について語りました。
【株式会社ネオス】 福岡市大名に本社を置くネオスは、不動産貸賃管理に特化したソフトウェア開発企業で、「Snappy」というAI添加型アプリを用いた水道メーターの読み取りシステムの海外展開を進めています。
海外展開のキッカケは、成熟しつつある国内市場を背景に、JICAの支援国で自社技術が誘発する社会課題に気付いたこと。JICAの信用力やネットワークは大きな引き針となりました。
目下ではフィジーにおいて無収水減少のプロジェクトを実施しており、この海外展開を通じて、社員の挑戦意識や不確定性への对応力が向上し、長期視点の設定も成熟しています。
ただし、問い合わせのメールが返ってこない、無通知の訪問に不在といった文化的違いが大きな課題です。これにはリカバリープランの精度な設定で対応しています。
放置型クラウドサービスの利点を生かして、フィジーの水道事業者への入札得得後、3年半程度で利用料回収を見込んでいます。
【株式会社アシストユウ】 宮崎県に本社を置くアシストユウは、電気設備工事用ITシステムの開発や自社ブランドのAI連携型監視カメラ「Mixsys」を提供しています。
MixsysはLTE SIM内蔵のため、どこでも利用可能で、Starlinkにも対応し、山間部や海上でも利用できる自立動作型カメラです。
6年前の経済産業省のFS事業を機にインドネシアに海外展開し、電源製品と連携した防災システムを構築。水害や雨量、風速を監視し、危険時に警報を発信する体制を実現しています。
現地ではカメラが軍事用品と誤解されたり、警察に賄賃を求められるなど、問題も多いとしてすべてを改善するためには当地の法律や文化の深い理解が必要だと語られました。
この海外展開を通じて、社員の成長や新たな行動力が生まれ、AI開発や採用力の向上にも繋がっています。

【完結】 文化や商習慣の違いといった具体的課題を乗り越えることで、社員や経営者の成長を実感していることが証明されました。 支援機関の信頼性とスキームを活用することで、初歩を踏み出すハードルを低そうというメッセージも発信され、海外展開を考える企業にとって役立つ実質的なセミナーとなりました。




イベント名 | JICA Bizセミナー |
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開催日程 | 2025/07/15(火)開催 |
開催時間 | 18:00-20:30 |
開催場所 | MOC |